ECサイトでのSEO対策方法(初心者向け)

ECサイトを立ち上げたからには、可能な限り売上を上げたいものです。しかし、売上をUPする方法について考えてみても、具体的に何をどのようにしたら良いかわからないEC事業者の方もいらっしゃると思います。ここではそのような方々に向けて、ECサイトの集客に効果的なSEO対策について解説していきます。

ECサイトで売上を上げる方法

まず、本題のSEO対策の解説に入る前にECサイトの売上を上げる方法について考えてみましょう。

ECサイトの商品の販売数はトラフィック数(サイトに来た人数)×CVR(サイトを閲覧した人が購入する確率)で表すことができます。つまり、売上を上げるという問題を考えた場合、「集客を増加させる」と「サイトの訪問者の購入率を上げる」は分けて考えると、より明確な打ち手に繋がりそうです

例えば、「サイト訪問者は十分にいるのに、売上が上がらない、、」という場合はCVRに問題がある可能性があります。一方で「商品の評判は良くリピート客も多いのに、いまいち販売数が伸びない、、」という場合は、集客に問題があるかもしれません。後者のような集客に問題を抱えている場合、特にインパクトのある打手として、SEO対策があります。

SEO対策とは?

SEO対策(Search Engine Optimization)とは、検索結果で自社のサイトを上位に表示させるために行う対策のことです。例えば、機能性高い女性用のバックパックを販売するECサイトを考えます。その時、バックパックが欲しいユーザーの検索結果に対して自社ECサイトが検索上位に上がってこないと、ECサイトへの訪問と購入につながりにくいです。つまり、「バックパック 機能性」や「バックパック 女性用」などのキーワードを検索した際に、自社サイトが検索上位に上がってくる対策をしなくてはいけません。そのような検索結果に上位表示される対策こそがSEO対策です。

SEO対策のメリットについて

SEO対策はECサイトの売上をUPさせる上で重要な打ち手です。SEO対策を行うことのメリットを、ここでは大きく二つに分けて紹介していきたいと思います。

検索結果から流入してきたユーザーは購入率が高い

一つは、検索を経由して、訪問したユーザーは購入への意欲が高く、商品を購入する可能性が高いためです。前述のバックパックの例で考えてみましょう。「バックパック 機能性」と検索したユーザーは機能性の高いバックパックをネット上で探していることがわかります。つまり、検索結果に気に入ったバックパックがあればすぐにでも商品を購入する可能性があります。一方で、自社のバックパックのweb広告をクリックして、ECサイトへ流入してきたユーザーの場合、検索から流入したユーザーと比較すると深い理由もなく、「なんとなく広告のバックパックがおしゃれだからクリックした」可能性が高いです。広告をクリックしたユーザーはそもそもバックパックが欲しいかどうかも曖昧です。

このように考えると、「検索したユーザー」は「広告をクリックしたユーザー」よりも商品を購入する可能性が高くなります。したがって、SEO対策をすることによって購入意欲の高いユーザーがより多くサイトへ流入し、売上のUPが期待できるようになります。

コストをかけずに主要な流入経路の確保ができるため

ECサイトへの流入経路はSNSやweb広告、リアル店舗を持つ場合は店舗の認知からの流入も見込めます。しかし、ECサイトができたばかりで資金も知名度も十分にない場合はweb広告を打つことも、SNSからの大量の流入も難しいです。そのような場合、SEO対策ではコストをかけることなく対応可能なため、主要な流入経路になる可能性があります。また、その後商品の知名度が上がり、十分に売上が上がった後でも、キーワードにあった検索をするユーザーは必ずいるため、SEO対策による検索結果からの流入の重要性は変わりません。つまり、ECサイトの開設時から販売が伸びた後まで、検索結果は主要な流入経路となり、そのためにSEO対策は意識し続ける必要があります。

SEO対策の具体的な方法について

ここまではSEO対策の概要とそのメリットについて解説してきました。ここからは、ECサイトへのトラフィックを増やすためにできる具体的なSEO対策について3つ紹介していきたいと思います。

キーワード選定を行う

SEO対策において、最初に重要なことがキーワード選定です。キーワード選定とはそのECサイトを上位表示されるときの検索語句(キーワード)を設定することです。前述の例の場合では「バックパック 機能性」などがキーワードとなります。

ECサイトのキーワードを選定する際に重要なことは競合にぶつからないように、ニッチなキーワードをいくつか並べて選ぶことです。例えば、「バックパック 機能性」よりも「バックパック 女性用 機能性」とした方が効果的です。なぜならこの場合、検索数は減少するもののよりニーズが明確化した検索から流入するため、購入確率が高くなるためです。このような3〜4単語で構成されるキーワードをロングテールキーワードと言います。ECサイトを設立してまもない場合はロングテールキーワードを設定して、少数ながらも確実に購入に至る集客を目指しましょう。

タイトル・ディスクリプションの設定をする

ユーザーはタイトルとディスクリプションを見て、そのサイトをクリックするかどうか決めます。ここではタイトルの設定とディスクリプションの設定を分けて解説します。

まずは、タイトルの設定についてですが、タイトルは長すぎず、クリックしたくなる言葉を設定することが重要です。具体的にはタイトルの文字数は35文字以内が好ましいです。35文字を超えると検索一覧ではタイトルが全て表示されず、何のサイトなのかわかりにくくなってしまうためです。また、タイトルの言葉を選ぶ際には、キーワードを盛り込むことや値引き金額といった明確な数字を入れることが大切です。先程のバックパックの例でいくと「【今なら15%OFF】女性用の多機能性バックパック特別セール!」といったタイトル名をつけることを意識しましょう。

次にディスクリプションについてです。ディスクリプションとは検索結果のタイトルの下に表示されるサイトの説明文章です。ディスクリプションを設定する際には、文章の前半にキーワードを含ませるように意識しましょう。その理由は、検索キーワードに一致した語句が太文字でハイライトされるため、検索したユーザーはサイトにより興味を持ちやすくなるためです。

コンテンツの書き方を工夫する

コンテンツを充実させることもSEO対策を行う上で重要です。コンテンツを書く際に大切なことはキーワードを意識することです。ユーザーはキーワードに興味を持って検索しているため、キーワードと関連性の高いコンテンツがあるとより購入に至りやすくなります。また、検索したユーザーの性別や年齢、日々の生活の様子や何を求めて検索しているかを考えることも重要です。このような人物像をペルソナと言い、ペルソナの興味を満たすようなコンテンツの作成がSEO対策では心がけることが重要です。

まとめ

以上がECサイトにおけるSEO対策の方法でした。ECサイトを運営する以上、SEO対策は常に重要度の高い問題になります。SEO対策の改善は特別な準備や費用などかからず、すぐに対応可能です。もしこれからECサイトを始めようと考えている方は、ここでの内容を参考により集客を見込めるECサイトの作成を目指していただけると幸いです。