Shopifyとは?人気になった背景と特徴を解説

Shopifyは自社ECを簡単に構築でき、SNSとの外部連携も簡単にできるECプラットフォームサービスとして、世界175ヶ国170万店舗以上で使われ世界No.1のシェアを獲得しています。ここではそのShopifyについて解説していきたいと思います。

Shopifyとは

https://www.shopify.jp/

Shopifyとは、カナダで創業されたクラウド基盤のマルチチャネルコマースプラットフォームです。現在、175ヶ国170万店舗以上で使われています。低コストのサブスクリプション型で始められることや、Webの知識がなくてもデザイン性の高いECサイトを作成できることが人気の理由となっています。

Shopifyが人気になった背景とは?

自社ECサイトを構築する企業が増えている

近年Amazonや楽天などのモール型ECの普及により、誰でも簡単に出店し、集客から売上につなげる事ができる様になりました。その一方で、画一的なプラットフォームでの展開はブランド独自の世界観を表現し辛く、手数料で利益を圧迫するといった点もありました。

こうした背景もあり、独自の世界観を追求するブランドやショップはモールへの出店を見送り、独自の世界観を追求でき、利益率も確保しやすい自社ECを構築する流れがでてきました。

また、スマートフォンやSNS(instagram,facebook,twitterなど)の普及によって、モール型のプラットフォームに依存せずにSNSで集客する事が容易になりました。この事により所謂D2Cブランドでの利用も増えてきました。

Shopifyが世界シェア1位となった理由

Shopifyは自社サイトを構築する企業が増えてきている背景の中で、自社ECサイトを簡単に構築でき、InstagramなどとのSNS連携も簡単にできるECプラットフォームサービスとして、世界175ヶ国170万店舗以上で使われ世界No.1のシェアを獲得しています。

Mr.CHEESECAKE

例えば、チーズケーキ専門店のMr.CHEESECAKEはInstagramなどSNSでプロモーションを行いつつ、自社のECサイトでは商品へのこだわりや世界観が伝わるようなページでの販売を行っています。

このようなトレンドの中、Shopifyでは多言語対応や各国の通貨に対応できる決済システムがあるため、越境ECにも強く、世界中で使われるようになりました。その結果、世界シェアNo1のECプラットフォームサービスとなり、今では多くのECサイトで使われています。

Shopifyの機能紹介

豊富なサイトデザイン

Shopifyには100種類以上のデザイン性の高いテンプレートがあります。豊富なデザインテンプレートから、商品の世界観にあったテンプレートを選択し、簡単にスピーディーにECサイトの作成が可能になっています。

外部サービスとの連携

以下のサービスとの連携機能があります。

  • 実店舗
  • Amazon
  • Facebook
  • Google Shopping
  • Instagram

他にもShopifyアプリを使用することで、ブログなど様々なチャネルから商品を販売できるようになります。

Shopifyペイメント(決済機能)

Shopifyペイメントでは、審査不要で簡単な初期設定ですぐに利用が開始できます。通常、決済サービスを利用するには、各種手続きと審査で手間や時間がかかりますが、それがなくすぐに利用できるのは大きなメリットになります。

また、Shopifyペイメントに銀行口座を登録することで売上金が直接銀行口座に振り込まれるようになります。決済金額もリアルタイムで確認ができるようになったり、不正な注文の防止にも役立つので何かと便利です。

Shopifyの決済方法については「Shopifyの決済方法と決済手数料を一覧で徹底解説」の記事を参考にしてください。

販売データの分析機能

顧客情報や注文情報だけでなく、サイトへの流入データも分析することができます。売上やページ閲覧人数、CVR、デバイス別トラフィックなどのダッシュボードを作成し、販売状況の確認をすることでサイトの改善につなげることができます。

Shopifyのメリット、デメリット

メリット

豊富な拡張機能がある

EC開設のための基本的な機能に加えて、拡張性のあるShopifyアプリがあります。Shopifyアプリの数は3000を超えており、その機能を使うことでマーケティング改善や配送手配、SEO対策などを行うことができます。基本的な機能しかついていない他社サービスに比べて大きなメリットと考えられます。

マルチチャネルでの商品の販売ができる

Shopifyでは構築した自社ECサイトだけでなく、ブログやSNS(facebook、instagramなど)と連携することで、マルチチャネルで販売すること可能です。多くのチャネルで商品の露出を増やすことで、販売数の増加が期待できます。
また、Shopify POSを使用することで、ネット注文した商品を実店舗で受け取ることも可能になります。

越境ECに強い

Shopifyは海外発送や世界中の決済方法に対応しているため、越境ECに強いです。外国への販売を目指したECを始める場合は、スムーズな対応が可能になります。

低コストで始められる

Shopifyは月額29ドル(約3000円)から始めることができます。また、Shopifyペイメントを使用すれば、クレジットカードの手数料以外の費用は0円で運用することができます。

自動でシステムアップデートが行われる

クラウド上のサービスのため、システムのアップデートは自動で行われます。そのため、セキュリティなどシステムの更新は自社で行う必要はありません。

デメリット

日本語対応していない部分もある

Shopifyはカナダ発のサービスのため、一部まだ日本語対応されていない部分もあります。また、外部ベンダーが提供している機能(アプリ)の一部は日本語対応されていないものもあります。ただし、この辺は時が経てば、徐々に解消されてくるでしょう。

凝ったデザインの場合は、一定Web(HTML/CSS等)の知識が必要になる

基本的には直感的な操作でWebデザインができる仕様になっています。しかし、凝ったデザインのサイトを作成する場合にはHTML/CSSの知識が必要になります。これは比較的どのECサービスでも一緒ですが、独自性を追求する場合は一定の知識が必要になります。

使用料金が高くなってしまう場合がある

様々な有料機能を追加した場合、月額の使用料金が高くなる場合があります。必要のない機能まで導入すると月額費用がかさむこともあるので、あらかじめ必要な機能は整理し、見積もっておくと良いでしょう。

ShopifyでのECサイト立ち上げに必要な費用と作業

Shopifyに必要な費用について

ShopifyでのEC運営で必要な費用は、月額の使用料金とクレジットカード手数料になります。使用プランごとの料金は以下の通りです。※ 2021年5月時点での情報です。

ベーシックプランスタンダードプランプレミアムプラン
月額料金29ドル(約3000円)79ドル(約8000円)299ドル(約3万円)
日本のクレジットカード手数料3.4%3.3%3.25%
海外(AMEX)のクレジットカード手数料3.9%3.85%3.8%
JCBのカード手数料4.15%4.1%4.05%
※高額なプランほどスタッフアカウント数が増えるなど、大規模な事業に適したプランになります。

Shopify立ち上げに必要な作業

ShopifyはわかりやすいUI設計をされているため、Webに詳しくない方でも簡単にECサイトを立ち上げることができます。サイト開設の初期設定としては以下の様な流れになります。

  1. Shopifyでストア登録
  2. 販売商品の登録
  3. 法務関連のページ作成
  4. 決済方法の設定
  5. 配送方法の設定

最低限これらのステップを踏めば初期設定が完了し、数日あれば十分にECサイトを作成することができます。独自ドメインを設定したり、テンプレートを修正したりする場合は別途作業は必要になります。

設定や実際の運用に不安がある方は、気軽にご相談ください。
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他のECプラットフォーム(BASE、STORES)とShopifyとの違い

Shopifyと似たようなECプラットフォームのサービスにBASEとSTORESがあります。ここではそれらのサービスとShopifyの違いについて解説します。

BASEの特徴について

https://thebase.in/

BASEは2012年に日本でスタートしたECサービスです。大きな特徴として以下の3つがあります。

  1. 月額料金が無料で、簡単に誰でもすぐに始められる。
  2. 国内向けの決済方法は十分網羅できている。
  3. 豊富なテンプレートがあり、PC初心者でも簡単にサイト作成できる。

初心者でも対応しやすいことや、国内向けの決済に十分対応できているため、これからECを始める初心者の方におすすめのサービスです。

STORESの特徴について

https://stores.jp/

STORESはBASEと同様に2012年に日本でスタートしたECサービスです。STORESの特徴は以下の3つまとめることができます。

  1. 有料プランと無料プランを選択することができる。
  2. ShopifyとBASEにはないプロモーション機能を使用できる(STORESが提携するショッピングサイトに商品を露出・販促できる機能。)
  3. 48種類の無料テンプレートからデザインを選べる

結局どれが良いの?

ECサイトを開設する場合には、開設者の目的や経験にあったサービスを使う必要があります。各サービスごとの比較をまとめると以下の通りになります。

Shopify

事業規模の拡大を目指す人におすすめです。
月額料金は高いですが、手数料が割安なため、事業が拡大を見据えた場合はShopifyが良さそうです。

BASE

手軽にECをはじめたい方におすすめです。
料金無料であることやweb初心者に優しいUI設計であるため、誰でも手軽にEC開設できることが大きな特徴です。

STORES

月商数十万円規模のECを目指す方におすすめです。
有料プランを使用することで、ある程度の事業規模までは対応できますが、プロモーション機能などを考えた場合、Shopifyの方がよりスケールしやすいサービスだと思います。

まとめ

世界シェアNo.1のECプラットフォームサービスのShopifyの特徴について解説をしました。消費者のニーズが多様化する世の中で独自のブランドを訴求することは重要になっています。

その中で、外部サービスとの連携もしやすく、安価で越境ECにもチャレンジできるようなサービスがShopifyの最大の魅力です。今まででは難しかったような大きな市場に挑戦するためにも、Shopifyを始めてみてはいかがでしょうか。