Shopifyでデリバリー事業を始める方法

最近は新型コロナウイルスの影響でデリバリー事業を始める飲食店が多くあります。デリバリー事業を始める場合は、Uber Eatsや出前館といった出前サービスに登録する方法もありますが、Shopifyのデリバリー機能でもデリバリー事業を始めることができます。

ここではShopifyでデリバリー事業を検討している方に向けて以下のような疑問を解消していきます。

  • Shopifyのデリバリーは出前館などの他サービスと比べて何が良いの?
  • 実際にどうやって、デリバリー機能を導入したらいいの?
  • どうやったらデリバリー事業が成功できるの?実際の事業例もみてみたい!

この記事を読めば、これらの疑問が解消されて、デリバリー事業を始める方法がわかるようになります。デリバリー事業の展開を考えている方は是非ご一読ください!

Shopifyでデリバリー販売をするメリット

販売手数料が安い

Uberや出前館を使用した場合は手数料が30〜40%ほど必要になってしまいます。しかし、Shopifyでのデリバリーは3〜4%で済むため非常にお得です。

登録費用がかからない

こちらも同様に、Uberや出前館の場合は登録費用として2万円〜5万円ほどかかります。しかし、Shopifyでは無料でECサイトの開設ができるため、無料でデリバリー事業を立ち上げることができます。

ただ、アプリを使用してデリバリー機能を導入した場合、トライアル期間終了後には運用費として月額の費用がかかるので注意が必要です。

デリバリーとECサイトの売上を一緒に計上できる

もし、すでにECサイトを運営している店舗でデリバリー事業を始める場合は、ECサイトの売上とデリバリーの売上を一緒に計上することができます。これもUberなどの他社サービスを使用するとできないこととのため、Shopifyでデリバリー販売する大きなメリットです。

Shopifyのデリバリー機能の導入方法を二つ紹介

Shopifyデフォルトの機能を使用する

Shopifyにはデフォルトの機能を駆使することでデリバリー機能を使用することができます。詳細は以下の通りになります。

●特徴

・郵便番号や距離で配達エリアを設定することで、デリバリー可能な地域を指定できます。
・デフォルトの機能のため、低コストですぐに導入することが可能です。
・最低注文価格を設定することができます。
・配達料金も設定することができます。
・テイクアウトの場合は受け取り時間を指定することができます。

●費用

無料

●おすすめな事業主の方

・すぐにデリバリー事業を始めたい方。
・試験的なデリバリー事業の導入を考えている方。
・最低限の機能のみでデリバリー事業を始めたい方。

Shopifyアプリを使用する

Shopifyアプリの「Store Pickup + Delivery」でもデリバリー事業を始めることは可能です。詳細は以下の通りになります。

●できること

・配達エリアを設定することで、デリバリー可能な地域の指定
・最低注文価格の設定
・細かい配達料金の設定
・複数の店舗でのデリバリー設定
・営業日、営業時間の設定

●費用

・月額$29.99…基本的なデリバリー・テイクアウト機能が使用可能です。3店舗まで設定可能です。
・月額$49.99…上記に加えて準備時間の設定機能などが追加されます。20店舗まで設定可能です。
・月額$79.99…上記に加えて優先的なサポートなどのサービスが追加されます。200店舗まで設定可能です。
・月額$299.99…上記に加えて、1000店舗まで設定可能になります。
※14日間の無料トライアルあります。

●おすすめの事業主の方
・本格的にデリバリー事業を始めたい方。
・複数の飲食店を経営していて、デリバリー事業を導入したい方。
・細かい配達料金の設定をしてデリバリー事業を始めたい方。

実際の導入方法を紹介

Shopifyデフォルトの機能での導入方法

デフォルト機能を使用してデリバリー機能を使用する場合は、デリバリー機能は通常の配送と違って、配達設定にあるローカルデリバリーを使用します。その方法をここでは紹介したいと思います。

まずShopifyの管理画面より「設定」>「配送と配達」へと進みます。

すると以下の画面に遷移するので、「ローカルデリバリー」にある「管理する」をクリックします。

次に「このロケーションではローカルデリバリーを提供しています」にチェックを入れます。黒塗りの部分はShopifyに登録している住所が表示されます。その住所を起点に配達エリアの設定ができます。そして、郵便番号か配達範囲より配達エリアを設定します。

次に下へスクロースすると配達エリア名や最大配達範囲の設定ができるようになります。配達料金や最低注文金額もここで設定しましょう。これらの設定が完了したら右上の「保存」をクリックして設定完了です。

Shopifyアプリでの導入方法

Shopifyアプリを使用した場合のアプリの導入方法について紹介します。まず、Store Pickup + Deliveryのダウンロードページを開きます。アプリをダウンロードすると以下の画面に遷移します。この画面では各料金のプランを選択できます。どのプランでも最初の14日間は無料トライアル期間で開始できます。

ダウンロード完了後、管理画面より「Locations」を選択します。すると、以下の画面が開くので「Address」の部分にお店の住所を入力します。そして、次にテイクアウトの設定とデリバリーの設定をします。

テイクアウトの設定をする場合は住所設定の下にある「Store pickup」にある「Enable Store pickup」を選択します。すると以下の画面が開きます。ここでは、テイクアウトできる商品の設定、ピックアップが可能な時間やピックアップの注文が入った際の通知先のEmailアドレスの設定ができます。

デリバリー設定の場合もまずは「Local delivery」より「Enable local delivery」を選択します。すると、以下の画面が開きます。ここでもデリバリー商品の設定、デリバリー日時の設定、デリバリー可能地域の設定ができます。

これらの設定が完了しましたら、右上の「Create」のボタンをクリックしたら、設定完了です。

Shopifyを使用した事例紹介

丸惣のECサイト紹介

●丸惣の事業について紹介

丸惣は新木場駅にある家庭料理屋です。新鮮な食材を市場から仕入れて毎日100種類以上のお惣菜を販売しています。新型コロナの影響でデリバリーサービスを始めました。
「安くて美味しい商品を届けたい」という想いがあったため、手数料の安いShopifyを使ってデリバリー事業を始めました。

▼丸惣のURL
https://marusou.delivery/blogs/blog/飲食店のデリバリー対応

●デリバリー事業の成功ポイント

丸惣がデリバリーサービスを成功したポイントとして以下が挙げられます。

  • 出前館やUber Eatsを使わずに、手数料の安いShopifyでデリバリー事業を始めた。
  • ラクスルにチラシ作成を外注することで格安でデリバリー事業の宣伝を行なった。
  • 配達オペレーションもしっかり構築して、スムーズな配送を行なった。

詳細に関しては丸惣の「【飲食店向け】自前でのデリバリーの始め方」で紹介されています。興味のある方はこちらの記事も確認してみてください。

サイアム食堂のECサイトを紹介

●サイアム食堂の事業について紹介

サイアム食堂は湯島駅近くにあるタイ料理屋さんです。タイ各地の名物料理にはじめとして、多彩のタイ料理をタイビールと一緒に味わうことができるお店です。こちらも新型コロナウイルスの影響で減少した売上を取り戻すためにデリバリー事業の展開を始めました。

▼サイアム食堂のURL
https://takeoutdelivery.siam-group.jp

●デリバリー事業の成功ポイント

サイアム食堂のデリバリー事業の成功ポイントは以下の通りです。

  • 出前館やUber Eatsを使わずに、手数料の安いShopifyでデリバリー事業を始めた。
  • サイト構築を外注することで、ECサイトの知識がなくても素敵なデリバリーページが完成した。
  • 時間帯によってランチとディナーそれぞれのページに遷移する仕様にすることで、スムーズな注文が可能になった。

まとめ

以上が、Shopifyでデリバリー事業を導入する方法の紹介でした。新型コロナの影響でデリバリー事業は世の中に多く浸透しました。そのため、新型コロナが落ち着いた後でも一定のデリバリー需要は期待できます。

Shopifyでのデリバリー事業はサイトや配達オペレーションの構築が必要です。しかし、他のデリバリーサービスと比較して、非常に安い手数料で運用することが可能です。新型コロナが落ち着いて後でも引き続きデリバリー事業を行う事業の場合は、Shopifyでのデリバリー事業展開をお勧めします。