Shopify 後払い決済の導入方法と注意点を詳しく解説

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ECサイト運営では決済手段が豊富だと購入されやすくなり、売上に直結します。その中でも「後払い決済」はニーズがある決済方法です。

とはいえ、これからECサイト運営をする人にとっては以下のような疑問があるのではないでしょうか。

「どんな仕組みの決済方法で、導入することで具体的にどんなメリットがある?」

「後払いは代金が支払われない場合はどうしたらいいの?」

後払い決済はお客様にもストア側にもメリットがあるため、これからECサイト事業を発展させたいストアは導入することをおすすめします。

今回は、後払い決済を導入するメリットや仕組みを解説し、未払いリスクの不安を払拭する方法についてご紹介します。

後払い決済(BNPL)について

後払い決済はBNPL(Buy Now Pay Later :今買ってあとで払う)とも呼ばれている決済サービスで、ECサイトで購入した代金を後日にコンビニや銀行で支払う方法です。

クレジットカード払いや分割払いの仕組みと同様に今すぐお金を支払う必要がないので、「今すぐ買いたいけど、手持ちが今すぐに用意できない!」といった場面で多く利用されます。

また、後払い決済は与信審査(取引先の返済能力などの信用度を審査すること)が簡易的で通りやすいのが特徴です。クレジットカードの発行よりも比較的審査が通りやすいため、ECサイトの決済手段として導入しておけばより多くの人が買い物しやすくなります。

Shopifyでは「GMO後払い」や「Paidy」、「NP後払い」など多くの後払い決済手段が用意されています。

Shopifyに後払い決済を導入するストア側のメリット

Shopifyで後払いを導入するメリットは主に2つです。それぞれ解説します。

クレジットカード非保有層を獲得できる

まずは、クレジットカードの非保有者層にも買い物してもらいやすくなるというメリットが挙げられます。

前述のとおり、クレジットカードを所有するには審査条件である年齢や年収に満たしていないと発行できません。18歳以下の学生や返済能力に欠けると判断されてしまった場合、または過去の信用情報次第では審査に通らないのです。

しかし、後払い決済ならば審査が通りやすいため、クレジットカードが発行できなかった人でも利用できます。後払い決済を導入していればクレジットカードを所有していない人でも購入できる手段が増え、より多くの人に買ってもらえるチャンスが増えるのです。

カゴ落ち防止になる

カートに商品を残したままサイトを離脱してしまう「カゴ落ち」対策にも後払い決済が有効です。

カゴ落ちの原因の一つとして「購入するための個人情報を入力するのをためらう」または「入力が面倒」と考えて購入を諦めてしまう人がいるためです。

商品が欲しいと思ってカゴに入れたのはいいものの、購入ページになってクレジットカードが手元になかったり、入力するのが面倒に感じて購入を先延ばしにしてしまい、そのまま忘れられてしまうケースがあります。

後払い決済ならば面倒な入力が少なくなるため、購入ハードルが下がりカゴ落ちになる可能性が低くなります。

後払い決済導入による購入者側のメリット

後払い決済のメリットはストア側だけではなく、購入者側にもメリットがある決済手段です。

この章では、お客様が後払い決済を選ぶメリットについて解説します。

商品を確認してから支払いできる

まずは商品を確認してから支払いができることが1つ目のメリットです。

クレジットカード決済では商品が届く前に決済をしなければいけません。代金引換だと商品受け取りのタイミングで手元に現金が必要です。その点、後払い決済ならば商品を受け取ってからコンビニや郵便局で支払うシステムなので、商品を先に受け取れるから安心感を持ってもらえます。

過去には、ネットショップやフリマアプリで購入したのはいいものの、商品画像とは違う商品が届けられてトラブルになった事例があります。そのため、自身で商品をみてから支払いができるのは大きなメリットといえます。

個人情報漏洩のリスクが少ない

ネットショップの利用でお客様が心配になるのは個人情報の漏洩です。

クレジットカードで支払いをする場合には、カード利用者の名前、クレジットカード番号、セキュリティコードの入力が必要です。万が一その情報が流出してしまうと不正利用されてしまう可能性があります。個人情報の流出を心配してクレジットカード決済に抵抗がある人も少なくありません。

しかし、後払い決済ならば請求書や振込票を利用して支払うため個人情報を入力する必要がなく、情報漏洩のリスクはありません。

個人情報漏洩の心配がない後払い決済があれば、お客様も安心して利用しやすくなるのです。

買い物するときの手間が減る

前述のとおり、クレジットカード決済は個人情報や利用者の名前など、入力することがたくさんあります。スマホやパソコンに入力する行為を煩わしく思っているお客様も多いです。

そんな方のために後払い決済を用意しておくことで、スムーズにお買い物を済ませてもらいやすくなります。支払い方法はコンビニの店員さんに振込取扱票を出せば済みますし、銀行振込に慣れ親しんでいる人にも嬉しいサービスなのです。

後払い決済の仕組み

後払い決済の仕組みは、決済代行業者が仲介することでできるサービスです。決済代行業者が仲介することで以下のような流れになります。

  1. 決済代行業者は、取引情報が連携されているお客様の購入金額を一時的に立て替えてストアに支払いをする
  2. 支払いをしてもらったストアは商品をお客様に配送する
  3. 商品が届いたタイミングで決済代行業者がお客様に代金を請求する

後払い決済の仕組みならば支払いに関する顧客情報の管理は決済代行業者に任せられるため、ストア側も万が一お客様の個人情報を漏洩するリスクを避けることができます。

Shopifyで後払い決済を導入する際にかかるコストは?

Shopifyで後払い決済を導入する場合、主に以下の3つのコストがかかります。

  1. 月額費用:決済サービスの利用料
  2. 決済手数料:決済サービスを利用してお客様が代金を支払った際、加盟店が支払う手数料
  3. 取引手数料:決済サービスを利用して支払ったお金をストア側が受け取る場合に発生する費用

月額費用や手数料は利用するサービスによって違います。手数料についてはこちらでまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

Shopifyでおすすめの決済方法はどれ?決済手数料も一覧にして解説

Shopifyで後払いに使えるBNPL決済手段

ここでは、具体的にShopifyで利用できる後払い決済サービスを4つご紹介します。

GMO後払い

GMO後払いは、GMOペイメントサービス株式会社が提供する後払い決済サービスです。クレジットカード決済代行のGMOイプシロンのオプションで後払いが設定できます。

GMO後払いの特徴は「リアルタイム与信」です。通常、サイトで注文したら与信確認(特定の法人の商取引における信用状況について調査すること)が5分程度あるのですが、GMO後払いならば即座に終わるため手続きがスピーディにできます。

また、お客様の未払いがあったとしてもGMOペイメントサービスが代金を立て替えてくれるので安心です。

Paidy

Paidyは2014年サービスが開始され、利用者数は2021年6月時点で550万人以上。同じ年の9月にはPayPalホールディングスが同社の買収を発表したことで話題となりました。

Paidy最大の特徴は「会員登録不要で電話番号とメールアドレスによる認証のみでショッピングできるシステム」です。利用するための面倒な登録が少ないのは大きなメリットであり、利用する心理的ハードルが低いため、これからもユーザー数が増えていくことが期待できます。

「Paidyプラス」にアップグレードすると分割手数料が3回まで無料になるサービスもあり、高額商品を購入してもらえる可能性も上がります。

Paidyにも売上100%保証もあり、もしお客様が未払いだった場合でもPaidyが売上金額を負担してくれます。

NP後払い

NP後払いは、ネットプロテクションズHDが運営する後払い決済サービスです。

国内導入実績No.1の後払い決済サービスで、コンビニ、郵便局、銀行で支払いができる他、LINE Payでも後払いができます。

非会員でも利用可能ですが、会員登録すると支払い金額200円ごとにNPポイントが1ポイント付与、商品交換や懸賞応募、「atone」で1ポイント1円で利用できるなどのサービスがあります。ポイントを貯めるためにNP後払いを継続して利用してもらえる可能性が期待できます。

NP後払いでも、お客様の未払いがあった場合に、集金や催促業務、代金保証サービスがあります。

atone(アトネ)

atone(アトネ)もNP後払いと同じネットプロテクションズHDが運営しているサービスです。NP後払いと同じく全国のコンビニや郵便局・郵便局だけでなくLINE Payでも支払いができます。

NP後払いとatoneが大きく違う点は支払い方法です。NP後払いを利用するお客様は請求書が届くたびに支払いが必要ですが、atoneの場合では翌月にまとめて支払うことができます。また、atoneでは会員登録が必須です。

専用アプリを利用すれば、アプリから発行できる受付番号を使ってコンビニや銀行で支払いができたり、利用詳細がすぐに確認できるなど、利便性が高くなっています。

また、NP後払いと同じようにNPポイントがもらえるシステムです。未払いリスクに関してもNP後払いと同様、保証サービスが用意されています。

Shopifyで後払い決済を導入する方法

Shopifyで後払い決済を導入するためには、先ほど紹介した決済手段を購入手段にに加える設定が必要です。

操作は複雑ではないので、気になる後払い決済サービスを導入してみましょう。

まずは「管理画面」の「設定」をクリックします。

「決済」から「決済方法を追加」をクリックします。

追加したい後払い決済サービスを検索します。

「有効にする」を選んで設定画面に移動しましょう。

後払い決済ごとの注意点、やるべき準備について確認して「連携」をクリックします。

導入には事前に決済代行業者に申し込み、問い合わせが必要であったり、加盟店審査のため一定期間待つ必要があります。

まずは気になる決済サービスをチェックしてみましょう。

未払い残高がある注文の対処法

後払い決済サービスを利用すれば未払いがあっても保証してもらえるとは言え、お客様に代金を支払っていただかないと困ってしまいます。

Shopifyでは、未払いとなっているお客様に支払いを促す方法があります。

1つ目は「請求書の送信」です。保留中の決済となっているお客様に注文のチェックアウトページのリンクと共に請求書を送ることができます。チェックアウトページのリンクも一緒に送ることでお客様の支払いがスムーズにできるようになっています。

2つ目は「支払いリマインダー」の設定です。支払いリマインダーとは、お客様に支払いに関するメールを自動で送る機能です。期日になってしまったり、支払い期限を過ぎている注文にメールでお知らせして支払いを促します。

最大5件の支払いリマインダーを設定でき、決済期日から最長30日まで設定可能です。

後払い決済を導入して安心・便利にショッピングしてもらおう!

今回は後払い決済の仕組みと利用するメリット、Shopifyでおすすめの後払い決済手段について解説しました。

後払い決済はECサイトで購入した代金を後日にコンビニや銀行で支払う決済手段です。

個人情報漏洩の観点からクレジットカードを利用するのに抵抗のある人でも使いやすく、商品を確認してから支払いができます。ストア側としても決済手段が増えることで幅広い客層に対応できます。

Shopifyで後払い決済を導入するためにおすすめできる方法は4つです。

  • GMO後払い
  • Paidy
  • NP後払い
  • atone

どれも決済が簡単になるだけでなく、万が一お客様が未払いになっても代金は決済代行業者が負担してくれるので安心です。

もし未払いの注文があったとしても、ご紹介した請求書の送信やリマインダー設定をすることでお客様も支払いに応じてくれるかもしれません。

お客様もストア側も安心・便利になる後払い決済をぜひ導入しましょう。