楽天とヤフー出店するならどっち?2大ECモールの徹底比較とおすすめ出店先

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ネットショップを手軽に始められるECモール。複数あるECモールのどれに出店するかで悩んでいる出店者の方も多いでしょう。

「楽天市場とYahoo!ショッピングの違いが知りたい」
「楽天市場とYahoo!ショッピングどちらに出店するのがおすすめ?」

この記事を読むことで上記のような疑問が解決します。

ECモールへの出店は、自社ECに比べて手軽ではあるものの、コストがかかります。また複数のモールに出店すると、その分手間も増えます。そこで、まずは自社に適したモールひとつに絞って出店するのが得策でしょう。

この記事では、国内2大ECモールの「楽天市場」と「Yahoo!ショッピング」について詳しく比較します。ぜひモール出店の参考にしてください。

楽天市場とYahoo!ショッピングを徹底比較

画像引用:楽天市場
画像引用:Yahoo!ショッピング

ECモールには主に、マーケットプレイス型とテナント型と呼ばれる2つの形態があります。

マーケットプレイス型は商品にフォーカスしており、販売開始が簡易な反面、差別化がしづらく価格競争になりやすい、という特徴があります。「Amazon」がマーケットプレイス型に該当します。

テナント型は店舗、ブランドにフォーカスするため、戦略の幅が広がり、ファンを獲得しやすいという特徴があります。デメリットとして、差別化を図るための戦略を練ったり、ページをカスタマイズしたりするなど、出店には時間と手間がかかることです。楽天市場とYahoo!ショッピングは、両方ともテナント型に該当します。

出店者目線で、テナント型の両モールの違いを見ていきましょう。

利用ユーザー

まずはモールの利用ユーザー数です。当然、利用ユーザー数が多いほど、アクセスが増え、売上が上がる可能性があります。2021年12月の日本国内におけるECモールの視聴者数(ユーザー数)は以下の通りです。

ECモール視聴者数
楽天市場5,104万人
Amazon4,729万人
Yahoo!ショッピング2,288万人
au PAYマーケット961万人
オムニ7
※2023年1月サービス終了
849万人
引用:ニールセン・デジタル社のMonthly Totalレポート

「楽天市場」は国内最大であり、「Yahoo!ショッピング」よりも2.2倍超のユーザーを獲得していることがわかります。

出店者数 

それぞれのモールに出店している事業者の数を比較してみましょう。

出店者数
楽天市場約5.7万店(2022年6月)
Yahoo!ショッピング約120万店(2022年12月)

「Yahoo!ショッピング」は「楽天市場」に比べ、出店者数が21倍です。ただし、120万店のうち実際に稼働している店舗は約16万店と言われており、実際には3倍程度ではないかと推測されます。

出店者数が多いということは、競合が多いことを意味します。

利用ユーザー数を出店者数で割って、1店舗あたりの平均利用ユーザー数を出してみましょう。楽天市場は1店舗あたり895人なのに対し、Yahoo!ショッピングは1店舗あたり143人(※16万店で計算)となりました。楽天市場の方が6倍程度、集客しやすいと言えます。

出店コスト

出店コストは、モールを選ぶ際の判断材料の中で大きな部分を占めるでしょう。

楽天市場の出店コスト

楽天市場には3つの出店プランがあります。コストに関わる点のみを抜粋していますので、詳しく確認したい方は、楽天市場の公式ページを確認してください。

がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
月額出店料月額25,000円
年間一括払い
月額65,000円
半年ごとの2回分割払
月額130,000円
半年ごとの2回分割払
システム手数料パソコン:3.5%〜6.5%
モバイル:4.0%〜7.0%
パソコン:2.0%〜4.0%
モバイル:2.5%〜4.5%
パソコン:2.0%〜4.0%
モバイル:2.5%〜4.5%
初期登録費用60,000円
楽天ポイント楽天会員の購入代金(税抜)×付与率(通常1.0%)
楽天スーパーアフィリエイトアフィリエイト経由売上の2.6~5.2%
モールにおける取引の安全性・利便性
向上のためのシステム利用料
月間売上高の0.1%
R-Messe月額3,000円月額5,000円月額5,000円
楽天ペイ利用料月間決済高の2.5%~3.5%
2024年6月1日からの新料金

全てのプランにおいて、初期費用がかかるうえに、毎月固定費がかかります。

Yahoo!ショッピングの出店コスト

Yahoo!ショッピングのプランは一つのみです。各項目の詳細については、Yahoo!ショッピングの公式ページを確認してください。

初期費用無料
月間システム利用料無料
売上ロイヤリティ無料
ストアポイント原資負担1%〜15%
キャンペーン原資負担1.5%は必須
アフィリエイトパートナー報酬1%〜50%(1%は必須)
アフィリエイト手数料アフィリエイトパートナー報酬の30%
ストア決済サービス手数料※決済方法により異なる

Yahoo!ショッピングでは、初期費用および毎月の固定費はありません。そのため出店のハードルが低くなっており、これが出店者が多い理由でしょう。

楽天市場とYahoo!ショッピングの公式ページでは、毎月の請求金額のシミュレーションが確認できます。プランやその他の条件で変動がありますが、およそ3倍程度、楽天市場の方が請求金額が高くなる傾向のようです。気になる方は、公式ページで比較してみてください。

配送サービス

ECモールで商品が購入された場合、デジタルコンテンツを除いて、基本的に配送を伴います。注文後の大まかな流れは以下の通りです。

  1. 注文受付
  2. ピッキング
  3. 梱包
  4. ラベル印刷
  5. 出荷
  6. 配送

付随して商品の入庫、検品、在庫管理などの業務も発生します。これらの配送サービスがECモール側で用意されているのか、自分たちで対応する必要があるかは、運営の観点で重要なポイントです。

楽天市場では、「楽天スーパーロジスティクス(RSL)」と呼ばれる有料の配送アウトソーシングサービスがあります。もちろん自社で対応しても構いません。

Yahoo!ショッピングでは、RSLのような配送サービスは用意されていません。注文を受けたら、基本的には自社で対応します。注文が増えてきた場合には、外部の発送代行サービスを使うとよいでしょう。

配送サービス
楽天市場あり
Yahoo!ショッピングなし

サポートと運営支援

楽天市場の出店者サポートは、とても充実しています。

「楽天大学」では、オンラインの無料学習教材や、対面による有料講座などが多数提供されています。また店舗には「ECコンサルタント」がつくため、ビジネス戦略の策定やページの改善などのサポートが期待できるでしょう。

他にも店舗のページ制作サービスや店舗運営システムの提供など、出品者が売上アップに集中できるように、様々なサポートを用意しています。さらにクレジットカードの不正利用時に発生する「チャージバック」という損失の補償対応もしています。

Yahoo!ショッピングのサポートは必要最低限です。基本的な販売機能とヘルプデスクは用意されていますが、それ以外のストア構築、運営のコンサルティング、販促ツールなどのサポートはありません。

ただしYahoo!ショッピングには、外部「コマースパートナー」によるエコシステムが構築されており、このコマースパートナーに有料でサポートや運営支援を委託することができます。

サポートと運営支援
楽天市場無料あり
有料あり
Yahoo!ショッピング無料なし
有料あり(外部のコマースパートナーに委託)

ポイント経済圏

楽天市場とYahoo!ショッピングを比較する際に、それぞれが持つ経済圏のことを忘れてはいけません。

ポイント経済圏とは、企業が提供するポイント制度を通じて形成される経済のエコシステムです。ポイント経済圏では、商品やサービスの購入時にポイントを顧客に付与しており、そのポイントは次回の買い物や提携企業での取引などに利用可能です。そのため、経済圏内のサービスを積極的に利用しよう、という心理が働きます。

この経済圏の利用ユーザーが多いと、ECモールを利用するユーザーも多くなります。また特定の経済圏を使い始めると、他の経済圏への移行がしづらくなりますので、ECモールは安定して集客できるでしょう。

楽天経済圏では「楽天ポイント」が、PayPay経済圏では「PayPayポイント」が主軸となります。どちらの経済圏もEC、携帯電話、銀行、クレジットカード、証券、旅行、インターネットなど、様々なサービスを取り揃えています。

MMD研究所が2023年7月に実施した調査によると、経済圏を意識してサービスを利用していると回答した人は、「70.2%」です。最も意識している経済圏は楽天経済圏の「46%」、PayPay経済圏は「16.2%」でした。(引用:MMD研究所

経済圏という観点では、楽天経済圏に軍配が上がりました。楽天経済圏を活用する方は、ECサイトとして楽天市場を利用する可能性が高いでしょう。

楽天市場とYahoo!ショッピングどちらがおすすめ?

ここまで比較した内容を簡単にまとめると、以下の通りです。

楽天市場Yahoo!ショッピング
利用者数
出店者数
(競合の多さ)
×
出店コスト×
配送サービス×
出店・運営サポート×
経済圏

楽天市場をおすすめする事業者は、以下のような方です。

  • 予算に余裕がある
  • 集客のハードルを下げたい
  • ECへの知見がなく、サポートが欲しい

Yahoo!ショッピングをおすすめする事業者は、以下のような方です。

  • 初期費用やランニングコストを抑えたい
  • 他社と差別化していける強みがある
  • ECに対して知見がある、または自分で調べられる

予算が許すようであれば、集客力、集客の安定性、サポートなどの観点により、楽天市場への出店がおすすめです。特にEC初心者の場合、余計なところでつまづかなくていいように、ECコンサルタントに相談したり、無料学習教材を活用したりできる点は魅力的です。

予算がないようであれば、初期費用や月額固定費が無料のYahoo!ショッピングを選択せざるを得ないでしょう。この場合、競合が多数いるため、他社との差別化が肝になります。またショップが大きくなってきた時には、外部の配送代行や運営の委託を検討した方がよいでしょう。後からお金がかかる可能性は、考慮しておいてください。

ECモールに出品して、収益アップを目指そう

この記事では日本国内の大手ECモールである「楽天市場」と「Yahoo!ショッピング」について徹底比較しました。

両モールともにメリット・デメリットがあるため、よく検討してから出店することがおすすめです。近年では、実店舗×ECモール、自社ECサイト×ECモールという展開戦略も多くなっていますので、これらもぜひ検討してみてください。