ECサイトで効果的に集客できるLINE導入の方法

ECサイトを運営する上で集客は重要な課題となります。そこで、現状からさらなる集客のUPを目指して、LINEを使用した集客を考えているEC事業者の方々も多くいらっしゃると思います。しかし、いざやってみようと思っても以下のような疑問があると思います。

「LINEってどうやって始めればいいんだっけ、、」
「LINEってメッセージ送る以外に何ができるんだっけ、、」
「LINEの設定って色々めんどくさそう、、」

ここではそのような方々へ向けて、LINEを導入する際に確認するべきことと、実際の導入方法について解説をしていきたいと思います。また、以前にまとめたLINEの活用方法についての記事もあります。「ECサイトでできるLINEの導入って何だろう?」という疑問を持った方や漠然とLINE販促についての興味のある方はぜひこちらもご覧ください。

EC事業者がLINE導入する際に確認するべき3つのステップ

LINEの具体的な導入方法を紹介する前にLINEを導入する際に確認するべきステップを紹介したいと思います。これらの作業を飛ばしてしまうと、工数をかけて導入しても大した効果に繋がらない可能性も出てくるので、ぜひチェックしてみてください。

自社の課題の確認

まずは自社の課題を確認しましょう。自社の課題が不明確なままLINEを導入した場合、「導入したのはいいが何の売上にも繋がらなかった」といった状況になる可能性があります。LINE導入は自社の課題を解決するための手段にすぎません。例えば以下の具体例を考えてみましょう。

(具体例)
おしゃれなスマホカバーなどスマホ関連用品を扱うECサイトがあります。最近、SEO対策がうまく回るようになり、集客や売上も増加傾向にあります。しかし、一度購入したユーザーは再購入してもらうことが少なく、新規顧客でしか売上が立っていないことが課題になっています。

このECサイトの課題はリピート顧客の集客です。つまり、購入後にうまくユーザーとのコミュニケーションが取れないため、お客様の商品評価やリピートを促す販促ができておらず、再購入に繋がっていないことがわかっています。それでは、この課題を解決するためにどのような目的を持ってLINEを導入するべきなのか、次に考えていきましょう。

LINEを導入する目的の確認

課題を明確にしたら次にLINE導入の目的を確認しましょう。ECサイトでLINEを導入する目的を大きく二つに分けると「LINE公式アカウントによるCRM」と「LINE広告の配信による集客」になります。もう少し具体的な説明をすると、LINE公式アカウントは友達として登録したユーザーに対して、メッセージの配信やクーポンの付与、チャットサービスが可能になります。LINE広告の場合はLINEアプリ内で広告を配信することで自社サービスの宣伝が可能になり、新規顧客の獲得が期待できます。

これらの内容を確認した上で、上記の具体例を考えてみましょう。購入後のユーザーとのコミュニケーション不足で再購入に繋がっていないため、LINE導入の目的はCRMの改善になりそうです。つまり、LINE公式アカウントを導入して、メッセージの配信やチャットサービスを使用することでユーザーとの継続的関係を構築して、リピート顧客の売上増加が目的になるといえます。

※CRM…Customer Relationship Managementの略で、顧客関係管理と訳すことができます。
    この場合は商品を購入した顧客に対して、継続的なフォローを行い良好な関係を築くことです。

導入するべきLINEの機能の確認

具体例ではリピート顧客の不足が課題になっていましたが、実際のEC事業が抱える課題は多岐にわたります。ここでは最後にLINEを導入することでできることを課題別に確認していきたいと思います。自社の課題を明確化したら、その課題の解決策としてLINEの導入ができるかを下記の表を参照して確認してみましょう。

課題大分類課題小分類導入する機能
新規顧客を増やしたいターゲットを絞った広告配信をしたいLINE広告(LINE公式アカウントと連携)
新規顧客を増やしたい費用対効果の安定した広告配信をしたいLINE広告(クリック課金タイプ)
新規顧客を増やしたい予算の上限の決まった広告配信をしたいLINE広告(インプレッション課金タイプ)
リピート購入を増やしたい購入後にセール情報を送りたいLINE公式アカウント(メッセージ配信)
リピート購入を増やしたいカスタマーサポートを充実させたいLINE公式アカウント(チャットサービス)
リピート購入を増やしたい効果的なクーポン施策を行いたいLINE公式アカウント(クーポン機能)

これらに当てはまる自社の課題がありましたら、LINEの導入による売上UPが期待できます。また、これらの機能の詳細に関しては以下の記事でも紹介しています。気になる方はぜひ確認してみてください。

LINE公式アカウントの導入方法について紹介

LINE公式アカウントの作成方法について

ここではLINE公式アカウントの作成方法について紹介していきます。まずはLINEの公式ページよりアカウント作成を始めましょう。

アカウントの開設画面へと進むとビジネスアカウントか個人アカウントでのログインを求めらるので、どちらかを選択してログインしましょう。すると以下の画面になるので、アカウント名、メールアドレス、業種など必要な項目を入力しましょう。

また、アカウント作成後は認証のリクエストを出すことをお勧めします。認証アカウントとはLINE社の設ける規定に合格したアカウントのことで、認証アカウントは非認証のアカウントと比較するといくつかの特典を受けることができます。具体的には、LINEアプリ内での検索結果に表示されることや月額料金の支払いが請求書で行えるようになること、LINE広告への出稿が可能になることなどです。

LINE公式アカウントでのメッセージの配信方法について

次にアカウント作成後のメッセージの配信方法について説明をしたいと思います。LINE公式アカウントを作成すると以下の管理画面に遷移します。この画面では配信先の絞り込みや配信日時の設定、その他高度な設定(ABテストの実施や配信上限の設定など)ができます。配信したいメッセージの内容に合わせて、条件を確定させましょう。

以下はメッセージを入力するテキストボックスです。配信したい文章を作成するとプレビューで確認することができます。また、メッセージは最大3連続までの配信が可能になっています。文章を確定させたら「配信」をクリックするとメッセージが配信されます。配信後のメッセージは「メッセージリスト」より確認することができます。

また、ここでは紹介しきれないチャット機能や分析ツールの使用方法はLINE公式マニュアルにも記載があります。より詳しく知りたい方はそちらも参照してみてください。

LINE広告の導入方法について紹介

LINE広告のアカウント作成方法について

まずはLINE公式ページよりLINEビジネスIDを作成し、ログインします。

その後、LINE広告の管理画面にログイン後、広告アカウントの作成を行います。管理画面の上部タブより「広告アカウント」>「新しい広告アカウントを作成」へと進んでいきます。

すると、広告情報や商材情報の入力画面が表示されます。それらの情報を入力した後、管理画面の「請求と支払い」よりクレジットカードの情報を登録します。そして登録後、LINE社による審査が始まります。

LINE広告の出稿方法について

LINE広告の出稿はざくっり、以下の3つに分解できます。
①広告キャンペーンの作成
②広告グループの作成
③広告の作成
それでは順番に説明していきます。

①広告キャンペーンの作成
LINE広告管理画面のキャンペーンのタブより、「キャンペーン作成」をクリックします。以下の画面が表示されますので、キャンペーン名や掲載期間、予算の設定などを行います。入力が完了したら、「保存して広告グループ作成へ」をクリックします。

②広告グループの作成
次の画面では広告グループ名やステータス(利用可能か一時停止か)、ターゲット、配信する形式、入札単価を設定していきます。ターゲットは居住地や年齢、性別などのデモグラフィックデータからの設定や、アプリの使用者やサイト訪問者といったオーディエンスからの設定が可能です。

また、入札方法の設定では課金方法や入札戦略を設定することができます。目的にあった配信ができるような設定を心がけましょう。また、予算の設定が低すぎる場合は広告が配信されにくくなってしまうため注意しましょう。

③広告の作成
広告キャンペーンと広告グループを作成したら、最後に広告のクリエイティブを作成します。広告のフォーマット(画像か動画か、画像の大きさなど)を決めます。その後、以下の画面で広告の詳細を設定します。これらの設定が完了したら広告の掲載が開始できるようになります。

まとめ

以上がECサイトでLINEを効果的に導入する方法の紹介でした。LINEは多くのユーザーがいるため、売上効果を出すためには効果的な施策といえます。しかし、前半部分で説明したように、目的が曖昧なまま導入すると思うように効果が上がらない場合があるため、注意が必要です。導入前に自社の課題をしっかり分析して、目的意識を持ちより多くの集客につながる施策を展開していきましょう。