ECモールとは?特徴やメリット、大手ECモールを比較して解説

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ECモールとは、ECサイト運営をおこなうことができるプラットフォームです。ECサイトの運営を始める際、最初に以下のような悩みをもつでしょう。

  • ECモールに出店するか?自社ECを構築するか?
  • ECモールに出店するならば、どのECモールを選ぶべきか?

せっかくECサイト運営をおこなうなら、最も利益確保につながる方法を選びたいですよね。そこで本記事では、各ECモールの特徴やメリット・デメリット、自社ECとの違いを徹底的に解説します。

さらに、代表的なECモールの運営コストや出店・出品手順についても紹介します。自社にとって最適なECサイト運営をおこなえるよう、ぜひ最後までお読みください。

ECモールとは?

ECモールとは、ECサイト運営をおこなうことができるプラットフォームを指します。日本ではAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングが有名です。

ECモールを利用しない場合は、自社でECサイトを構築することも可能です。ECモールにも自社ECにも、それぞれメリット・デメリットや特徴がありますので詳しく解説します。

ECモールの特徴とメリット

最初に、ECモールの特徴とメリットを4つ紹介します。

①集客力が高い

集客力の高さは、ECモールを利用するうえで最もメリットになると考えてよいでしょう。

現代の日本においてAmazonや楽天市場といった大手ECモールを知らないユーザーは少数派であると考えられます。ショップそのものに認知度がなくても、モール側に知名度があれば多くのユーザーを集められます。

②ECサイト構築が簡単

ECモールは出店・出品が簡単にできるよう、フォーマットやテンプレートがすでに用意されています。コーディングの知識がなくても簡単に商品ページなどが作成できるモールも多く、ECサイト運営がはじめての事業者にとっては負担の軽減につながります。

また、サーバーや独自ドメインを用意する必要もなく、工数や費用をおさえてECサイト構築できる点も魅力です。

③ユーザーの信頼を得やすい

オンラインでのショッピングが当たり前になっている時代とはいえ、まったく知らないECサイトでのショッピングには抵抗感を持つユーザーも多く存在します。

大手のECモールであればすでに利用経験のあるユーザーも多く、モールそのものへの信頼感から商品購入のハードルを下げることができます。

④モール側からサポートを受けられる

多くのECモールでは、事業者側へのサポート体制を手厚く用意しています。

マニュアルやQ&Aページがしっかりと用意されていたり、担当のコンサルタントがついたりと、安心してECサイト運営できる環境を得られます。ECモールによっては、配送業務などの代行サービスを利用することも可能です。

ECモールのデメリット

次にECモールのデメリットを解説します。

①価格競争に巻き込まれやすい

大規模なECモールでは、同一商品が複数の事業者から出品されることも珍しくありません。そのため、値下げや事業者側原資でのポイント付与などの価格競争に巻き込まれやすくなります。

過度な価格競争は売れば売るほど赤字といった事態を招くこともあるため、競合の少ない商品を取り扱うなどの対策が必要となるでしょう。

②ランニングコストがかかる

ECモールを利用するには、月額利用料などのランニングコストがかかります。また、ECモールによっては出店時にも出店費用を払う必要があります。

利用料は常に同じ金額ではなく、ECモール側の事情で引き上げられることもあります。ECモール選定の際にはシミュレーションをおこない、しっかりと利益確保できるECモールやプランを選ぶようにしましょう。

③ブランディングしにくい

あらかじめフォーマットやテンプレートが準備されておりサイト設計が簡単におこなえる点が魅力のECモールですが、裏を返せばショップごとの独自性を出しにくいということでもあります。

デザインや入力可能項目の面で制限がかかりやすく、ブランディングに注力したいショップにとってはECモールは不向きといえるでしょう。

自社ECとの違い

ここまでECモールのメリット・デメリットについて解説しました。次に、自社でECサイト構築する場合とどんな点が異なるのか説明します。

サイト設計の自由度

自社ECの最大の魅力は、その自由度にあります。ECモールのような制限がないため、デザインにこだわったブランディング効果の高いサイト設計をすることが可能です。

一方、サイト設計に多大な工数がかかったり、スキルの高いwebデザイナーを確保する必要があったりと、自由度が高いからこその課題も発生します。

集客方法

ECモール側の集客力を借りられない自社ECにおいては、集客はすべて自社でおこなうことになります。大手ECモールはドメインの力も強いため、ユーザーが商品名で検索した場合に上位表示はすべて大手ECモールに占められてしまうことも少なくありません。

知名度・ブランド力がない場合は、長期的にリソースを投入して集客する必要があります。

コスト

ECモールを利用すると重くのしかかるのが、月額利用料などのランニングコストです。ECモール側に支払う費用がまったくかからない点は、自社ECの大きな魅力です。

しかし、前述したように自社ECの場合はサイト構築や集客に工数がかかるため、必ずしもECモールと比較して低コストに抑えられるとはいい切れません。

ECモールを利用するか自社ECを構築するかは、自社の現状のリソースや認知度、将来的に目指す方向性などを総合的にふまえ、慎重に判断していく必要があります。

ECモールのバリエーション

次に、ECモールにどのようなバリエーションがあるかを解説します。

マーケットプレイス型

マーケットプレイス型のECモールの代表例はAmazonです。マーケットプレイスとは「市場」という意味で、事業者は店舗を「出店」するのではなく、商品を「出品」して利益を上げていきます。

出品作業が簡単である一方で独自性は出しにくく、ブランディングは最もしにくいタイプのECモールです。

テナント型

テナント型のECモールの代表例は楽天市場やYahoo!ショッピングです。マーケットプレイス型と異なり、商品を「出品」するのではなく、店舗を「出店」します。

実店舗で例えると、大型ショッピングセンターにさまざまなブランドの店舗が入り、独自に売上を立てている様子を想像すると分かりやすいでしょう。

マーケットプレイス型と比較すると店舗の独自性は出しやすくなりますが、商品ページの作り込みや基本のECサイト運営は店舗ごとにおこなっていく必要があります。

統合管理型

自社で設計するECモールを統合管理型と呼びます。自社ブランドが複数ある場合に、各ブランドの店舗をまとめてECモール化します。

楽天市場やAmazonのような他社が運営するECモールを利用しないため、設計の自由度は高くなりますが、サイト構築面・集客面では工数がかかります。

一方、受発注処理を一元化したり、ブランドをまたいでユーザーを回遊させたりと、メリットも多くあります。

ECモール比較

最後に、大手ECモールの費用及び出店手順を紹介します。費用は以下の表を参考にしてください。

楽天市場AmazonYahoo!ショッピングQoo10
初期費用60,000円なしなしなし
月額利用料19,500円~100,000円大口出品プランのみ4,900円なしなし
システム利用料・販売手数料売上の2.0%~7.0%売上の8.0%~15.0%
小口出品プランは上記に加え商品1点ごと100円
ストアポイント原資負担1.0%~
キャンペーン原資負担1.5%
売上の6.0%~10.0%
その他楽天ポイント、楽天スーパーアフィリエイト費用など大量出品手数料、返品処理手数料などアフィリエイト手数料、ストア決済サービス手数料などなし
2024年2月時点

次に、出店・出品手順を紹介します。

Amazon

Amazonはシェア日本1位の最大手ECモールです。商品1点からでも出品可能なため、手軽にECサイト運営を始められます。また、「フルフィルメント by Amazon」を利用すれば商品の保管から出荷・梱包、返品までを一括で外注することも可能です。

Amazonの出品手順は以下のとおりです。

  1. 出品者用アカウントの開設および審査
  2. プロフィール設定
  3. 出品商品を登録

楽天市場

楽天市場はテナント型ECモール日本最大手のECモールです。楽天グループ全体でモバイル事業や証券会社などを運営しており、ポイントの貯めやすさがユーザーにとって非常に魅力的です。ECサイト運営事業者にとっても、ユーザーが囲い込まれているため集客面で恩恵を受けやすいECモールです。

楽天市場の出店手順は以下のとおりです。

  1. 出店申し込みおよび審査
  2. RMSアカウントの開設
  3. 開店準備
  4. 開店前審査

Yahoo!ショッピング

Yahoo!ショッピングはAmazon・楽天市場と並ぶ日本3大ECモールです。楽天市場と同様にテナント型のECモールで、初期費用・月額システム利用料・売上ロイヤリティが無料なため、コスト面での出店のしやすさが魅力です。

Yahoo!ショッピングの出店手順は以下のとおりです。

  1. 出店申し込みおよび契約審査
  2. ストアクリエイターProの開設
  3. 開店準備
  4. 開店審査

Qoo10

Qoo10はファッション・美容系商品の取り扱いが豊富で、比較的若年層のユーザーが多いECモールです。出店審査が比較的通りやすく料金体験もシンプルなため、ECサイト運営が初めてでも出店しやすいECモールです。

Qoo10の出店手順は以下のとおりです。

  1. 出店登録
  2. 書類登録および審査
  3. 商品登録

各ECモールと自社ECの特徴を理解し、最適な方法でECサイトを運営しよう

本記事では、各ECモールと自社ECの特徴やメリット・デメリット、コストや出店手順について解説しました。

会社の規模や取扱商材、ターゲットユーザーなどによって最適なECサイト運営方法は異なります。どの運営方法を選ぶかによって集客や利益にも大きな影響が出ます。

コストのシミュレーションなどをおこない十分な検討のうえ、自社に合った方法でECサイトを運営していきましょう!