Shopifyでの返品・返金対応ガイド│処理方法や手数料などを解説

*本サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。

ECサイトを運営していると、商品がキャンセルされたり返品に応じたりしなければならないときもあります。

しかし返金処理に慣れていないと「Shopifyではどうやって手続きをしたら良いの?」と、困ってしまう方もいるでしょう。

Shopifyでの返金手続きにはいくつかのステップがあり、事前に全体像を把握しておくことが大切です。

そこでこの記事では、Shopifyでの返品・返金手続きについて詳しく解説します。手数料などについてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

ECサイトにおける返品・返金の重要性

返金に応じるかどうかはECサイトのポリシーによるため、場合によっては返金対応しない、という選択肢もあります。

しかし、購入者によっては返金に対応してくれるかどうかを購入基準の一つにしていることもあり、返金対応の有無が購買率に影響を与えることも少なくありません。

また返金対応をしているお店は、信頼感がアップしやすいため、できれば返金には対応したほうが良いでしょう。

Shopifyでの返品・返金で必要な作業

Shopifyでの基本的な返品・返金の流れは以下の通りです。

  1. 注文をキャンセルする
  2. 返金する
  3. 返品する
  4. 商品を補充する
  5. 注文の編集をする

「商品を補充する」ステップは特に忘れがちなのでご注意ください。

受注が入った商品は売れた個数分在庫が減るため、手動で在庫を追加しなければいけません。

またShopifyでの返品・返金処理は、商品が発送前か発送後なのかなどによって細かい手順が変わり、場合によっては不要な処理もあります。

それぞれの詳しい手順については後ほど解説します。

Shopifyでの返品・返金処理ステップ

ここからは、Shopifyでの返品・返金処理ステップを、シチュエーション別に解説します。

ご自身の状況に合わせてご覧ください。

商品未発送時の返金

注文は完了しているもののまだ発送はされていない場合は、Shopifyの注文管理画面から注文をキャンセルすることで、返金処理ができます。

まずは、Shopify管理画面のサイドバーから、「注文管理」を選択してください。

注文一覧の中から、返金したい注文を選択します。

商品詳細画面右上の「その他の操作」から「注文をキャンセルする」を選択してください。

ポップアップが表示されるので、返金される金額を確認し「キャンセルの理由」を選択、必要に応じて「スタッフメモ」を入力し、「注文をキャンセルする」をクリックします。

これで返金手続きの完了です。

注文をキャンセルする際、「在庫を補充」にチェックを入れておけば、自動的に商品の在庫も補充されます。

商品発送後の返品・返金

商品発送後の返品・返金は、まず返品処理を行い、返品が確認出来てから返金処理を行います。

まずは、Shopify管理画面のサイドバーから「注文管理」を選択し、返品を受け付ける商品を選択してください。

商品詳細画面右上の「返品」ボタンをクリックします。

返品を受け付ける商品の「数量」「返品理由」を入力してください。

「返品配送オプション」は、ショップと購入者の配送先住所の両方がアメリカの場合でのみ使用できますのでご注意ください。

すべて入力出来たら「返品を作成」をクリックすれば、返品手続きは完了です。この状態で商品が返品されるのを待ちましょう。

商品の返品が確認出来たら、続いて返金処理を行います。

返品手続きを行った商品を選択し、「返金する」をクリックしてください。

返金額を確認し、問題なければ「¥○○を返金する」をクリックします。

これで返品と返金処理の完了です。

破損品や配送ミスによる返品・返金

破損などによる返品・返金の方法も、基本的には「商品発送後の返品・返金」と同じです。

まずは、Shopify管理画面のサイドバーから「注文管理」を選択し、返品を受け付ける商品を選択してください。

商品詳細画面右上の「返品」ボタンをクリックします。

返品を受け付ける商品の「数量」「返品配送オプション」を入力し、「返品理由」は「破損または欠陥」を選択してください。

すべて入力出来たら「返品を作成」をし、商品が返品されるのを待ちます。

返品された商品の状態が確認出来たら、「商品発送後の返品・返金」と同様の手順で返金を行いましょう。

注文の一部を返品・返金

注文の一部を返品・返金する場合は、以下の手順で操作を行います。

まずは、Shopify管理画面のサイドバーから「注文管理」を選択し、対象の注文を選択してください。

商品詳細画面右上の「返金」ボタンをクリックします。

返品・返金を受け付ける商品の「数量」を選択し、必要に応じて「返金の理由」を入力してください。

返金額を確認し、問題なければ「¥○○を返金する」をクリックして完了です。

返品・返金ポリシーの作成

返品・返金ポリシーとは商品を返品、交換する際に基準となる条件や方法を示したものです。

返品・返金ポリシーにきちんと条件をまとめておくことで、トラブルを未然に防ぐことができるので、必ず作成しておいてください。

また、ポリシーが作成出来たらFAQセクションに明記し、購入者が確認できるようにしておきましょう。

ポリシーに盛り込むべき内容について、具体的に解説します。

返品対象となる商品の基準

まずは、返品可能な商品の基準を決めましょう。一般的に多いのは「汚れや破損といった不具合が商品にあった場合」など購入者側に落ち度がない場合です。

さらに条件を広げ、「サイズやカラーがイメージと違った場合」など、購入者都合の返品を受け付ける場合もあります。

購入者都合の返品の場合は、未開封であることや未使用であることなど、さらに条件を加えることも少なくありません。

返品期限

「返品を受け付ける期限」も、ポリシーに必ず入れておきたい項目の一つです。

「購入者の元に到着してから何日以内に返送が必要」など、わかりやすくかつ明確な期限を設定しましょう。

一般的な返品期限の目安は、国内向けなら一週間程度、国外向けなら一カ月ほどです。

また、返品・返金についての問い合わせが来る可能性もあるため、電話やメール、チャットボットなど問い合わせの手段と、問い合わせを受け付ける時間、回答にかかる時間などもポリシーに記載しておくと購入者に安心感を与えることができます。

返品方法

返品方法についてもできるだけわかりやすく、ポリシーに記載しておきましょう。

返品・返金用のフォームが用意してある場合は、フォームから依頼する旨とともにフォームにアクセスするためのリンクも設置しておくと親切です。

また後々トラブルに発展しないよう、返送料を事前に明記しておくことも大切です。

「返品時の送料はお客様負担となります」や「返品後の注文金額が○○円未満になった場合、往路送料(××円)を頂戴します」など明確に記載しておきましょう。

返品・返金を効率化できるおすすめアプリ3選

Shopifyでの返品・返金を効率化したいなら、アプリの利用がおすすめです。

デフォルトの機能でも十分に対応はできますが、アプリを利用することでよりスムーズに返品作業ができたり、顧客満足度を下げない施策ができたりします。

おすすめのアプリを3つ紹介するので、ご自身に合ったものを選んでみてください。

AfterShip Returns

画像出典:AfterShip Returns│ Shopifyアプリストア

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AfterShip Returnsは、返品に必要なフローを自動化し、返品・返金にかかる時間や費用を削減してくれるアプリです。

自動化ルールの設定や返品商品の管理、インサイトのモニタリングを一つのポータルで行うことで効率を飛躍的に高めることができます。

輸送業者と倉庫を設定することで、迅速かつ低コストでの返品対応と再入荷も実現。

また、返品ページや自動化されたEメール通知機能が充実していることも、AfterShip Returnsの特徴です。

例えば、返金手続きが開始されたタイミングで顧客にメールを送るなど、ステータスごとに通知を送ることができるため、顧客の不安を軽減し満足度の低下を防ぐ効果も期待できます。

料金プランは以下の4つです。

料金無料23ドル/月59ドル/月239ドル/月
機能返品管理ポータル、メール通知、手動承認とラベルのアップロードなどアプリ内自動ラベル、基本的な返金・交換機能、基本的なルーティングルールの設定など自動返品承認、アプリ内での返品追跡、ストアクレジットへの払い戻しなど出荷状況に基づく自動化、返品ページの埋め込み、他の商品との交換など
(2024年3月時点)

Return Prime: Exchange &Refund

画像出典:Return Prime: Exchange &Refund│ Shopifyアプリストア

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Return Prime: Exchange &Refundは、返品、交換、返金を一元管理できるアプリです。

5,000以上の国際的なストアで利用されており、2022年のShopify返品ベストアプリにも選出されるなど、高い信頼と実績を備えています。

クレジットカードやギフトカードなど様々な支払い方法への払い戻しに対応しているため、幅広いシチュエーションで活用できるでしょう。

また、優れたレポート機能・分析機能も備えており、返品・返金の効率化だけでなく、ストアの改善にも役立てることができます。

料金プランは以下の4つです。

料金無料9.99ドル/月49.99ドル/月199.99ドル/月
機能ロジスティクスの接続が1つ可能、ストアクレジットへの払い戻しなど返品を交換に変更可能、ストアクレジットへの払い戻しの促進など店舗での返品、返品ポータルの多言語対応など返品に関する顧客のフィードバックの収集、レポート分析機能など
(2024年3月時点)

Sorted Return Center

画像出典:Sorted Return Center│ Shopifyアプリストア

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Sorted Return Centerは、高いカスタマイズ性とシンプルな操作性が人気のアプリです。

返品承認や返金、交換といった、Shopifyのデフォルト機能では手動で行わなければならない工程を自動化することで、返品・返金にかかる時間と手間を大幅に削減することができます。

またUSPS、Collect+、InPostなどのラベルを自動で発行することも可能です。

カスタマイズ性も高く、ルールや返品期限も自在に変更できるため、ストアに合わせて柔軟に活用できるでしょう。

料金プランは以下の3つです。

料金20ドル/月50ドル/月500ドル/月
機能月100件の返品、Evri・Collect+・USPSラベルまたは独自ラベルのアップロードなど月300件の返品、自動ワンクリック払い戻し、自動交換注文の作成など月3,500件の返品、ポータル・スタイリング・アシスト、テクニカルサポートなど
(2024年3月時点)

Shopifyでの返品・返金にまつわる手数料

Shopifyでの返品・返金にまつわる手数料は、支払い方法によって異なります。

支払い方法ごとの手数料について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

Shopifyペイメントの手数料

Shopifyペイメントを利用しクレジットカードにて決済された商品を返品・返金する際は、カード処理手数料は返金されません。

つまりここで生じている手数料は、ストア側が負担することになります。

Shopify Paymentsに関してですが、顧客理由でキャンセルされた注文であっても、キャンセル時期に関わらずShopifyペイメントを利用しクレジットカードにて決済された際に発生したカード処理手数料は返金されません。

Shopifyディスカッション

これは顧客が商品を購入する際にすでに差し引かれており、返金処理の際に追加で返金手数料がかかるわけではないので、ご安心ください。

Shopifyペイメント以外の決済方法の手数料

Shopifyペイメント以外で決済された商品の返品・返金手数料の負担は、決済方法によって異なります。

例えばPayPalとStripeを比較した場合、PayPalなら最終的な売上金額によって決済手数料が決まるのに対し、Stripeでは返金を行った場合でも発生した決済手数料は返金されないため、Stripeの方が手数料負担が大きくなる可能性があります。

このように、どの決済方法で商品が購入されたかによって手数料の負担者や金額は変わるので、利用している決済方法ごとに確認しておきましょう。

顧客に手数料分を上乗せして請求する場合

手数料分を顧客に負担してもらう場合は、返金処理の際に手数料分を返金額から差し引きます。

これまで解説した手順通りに、返金する商品の詳細画面右上から「返金」を選択してください。

右側に表示された返金額の枠内を任意の金額に変更し、「¥○○を返金する」をクリックし完了です。

通知メールなどに返金額の内訳や手数料分が差し引かれている旨を記載しておくと、トラブル防止になります。

また、そもそも手数料を顧客負担にするかどうかは、「購入者都合の場合、決済にかかる手数料は購入者負担となります。」など、返金ポリシーにしっかりと記載しておきましょう。

Shopifyの返品・返金方法を知って、正しい手続きを!

今回の記事では、Shopifyの返品・返金方法について必要な処理やおすすめのアプリなどを解説しました。

Shopifyにはデフォルトでも優れた機能が備えられており、基本的な処理だけならアプリを追加しなくても十分でしょう。

しかし「より効率的に返品・返金処理を行いたい」「ストアの改善にも繋げたい」という場合は、自動化機能や分析機能を備えたアプリの利用がおすすめです。

また、実際に返品・返金に対応しなければならなくなるまえに、ポリシーはしっかりと用意しておきましょう。

今回の記事を参考に、より顧客に寄り添ったストア運営を目指してください。