Shopify POS導入ガイド|メリット、料金、連携手順を徹底解説

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オシャレなECサイトを簡単に構築できるShopify。このShopifyはPOS機能を提供していますので、実店舗販売にも対応できます。

「実店舗と連携したECサイトを作りたい」
Shopify POSって何?」
Shopify POSの連携方法を教えて」

この記事を読むことで上記のような疑問が解決します。

Shopify POS」はShopifyが提供するPOSシステムです。今回はShopify POSについてメリットや注意点、連携手順についてわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。

Shopify POSとは?導入の主なメリット3つ

POS(Point of Sale)は「販売時点情報管理」と訳され、商品やサービスが販売された時点の情報を管理するシステムのことです。収集・管理できる情報は、例えば「いつ」「どこで」「どんな人に」「いくらで」「何を」「何個」販売したか、など多岐に渡ります。

POSはレジと連動して売上、在庫、顧客情報などを一括で管理できるため、販売業務を効率化し、在庫管理や顧客対応をスムーズに行うことが可能です。

そしてShopify POSは、Shopifyが提供するPOSシステムです。このシステムは、実店舗とオンラインストアの統合を目指し、在庫管理、顧客情報管理、売上データの一元管理を可能にします。

このShopify POSを導入する主なメリットを3つ紹介します。

メリット1:実店舗とECサイトの統合管理で業務を効率化

Shopify POSを導入すると、実店舗とオンラインストアの在庫や売上データの一元管理が可能です。これにより、複数の販売チャネルにおけるデータ管理の手間が省け、業務の効率化が図れます。

また、リアルタイムで在庫状況を確認できるため、在庫切れや過剰在庫のリスクも減少します。

メリット2:顧客情報の一括管理で売上アップ

Shopify POSは、実店舗とオンラインストアにおける顧客の購入履歴を一元管理できます。この情報を活用することで、顧客の購買傾向を分析し、マーケティング施策や商品戦略に活かすことができるでしょう。

例えば、実店舗とオンラインストアそれぞれで売れ筋の商品ジャンルを分析し、販売チャネルごとに最適化することが可能です。また、購買情報を元にクロスセルのキャンペーンを実施することで、売上の最大化を図ることができます。

メリット3:シームレスな連携で顧客体験の向上

Shopify POSは、オンラインストアと実店舗での購入体験をシームレスに統合します。例えば、オンラインで注文した商品を実店舗で受け取ったり、店舗で購入した商品のアフターサービスをオンラインで受けることが可能です。

このような便利で一貫したショッピング体験は、顧客満足度の向上につながります。

Shopify POSを導入する際の注意点

Shopify POSを導入する際の注意点についても解説します。

注意点1:各種決済を導入するには外部の決済サービスを導入する必要がある

Shopify POSで始めから利用できる決済は現金決済とギフトカードのみです。すでにユーザーの方には馴染みのなるShopifyペイメントも日本では利用できません。

そのためクレカ決済やQR決済などの決済手段を導入したい場合には、外部の決済サービスを導入する必要があります。この場合、決済サービスの利用料や決済手数料がかかります。

注意点2:直接連携できる外部の決済サービスがない

2点目は、Shopify POSと直接連携できる外部の決済サービスがないことです。そのため、決済の際には決済端末とShopify POSの両方を操作してデータ連携を行う必要があります。

注意点3:POSレジやカードリーダーなどを導入する場合にはコストが発生する

決済処理が多い小売店や規模の大きい飲食店などではPOSレジが不可欠です。また、小規模の店舗においてもクレカ決済などを導入する場合には、カードリーダーなどが必要です。

Shopify POS自体は無料から始めることが可能ですが、これらのハードウェアの導入にはコストが発生するため、その分を見積もって置くことが重要です。POSレジについては以下の記事を参考にしてください。

2つのShopify POSプランと料金体系

Shopify POSには、Shopify POS LiteとShopify POS Proの2つのプランがあります。

機能Shopify POS LiteShopify POS Pro
料金すべてのプランで無料提供1ロケーションにつき月額13,000円
内容基本機能
限られたスタッフアカウント
シンプルなお客様のプロフィールデータ取得
元の購入ロケーションでの返品
など
基本機能
無制限のスタッフアカウント
充実したお客様のプロフィールデータ取得
すべてのロケーションでの返品と交換
詳細な分析レポート
注文書の作成
低在庫アラート
など
2024年7月時点

詳しい比較については、Shopify公式ヘルプをご参照ください。

Shopify POS Liteは全てのプランにて追加料金なしで利用可能です。Shopify POS Proは、1ロケーションあたり月額13,000円で利用できます。なお、Shopifyの料金プランである「Retailプラン」については、始めからShopify POS Proが1ロケーションで利用可能です。

イベント出店などの一時的な需要や、小規模店舗にはShopify POS Liteでも十分でしょう。複数店舗の運営や、本格的に実店舗運営を行う場合にはShopify POS Proがおすすめです。

Shopifyの料金プランの違いについては以下の記事を参考にしてください。

Shopify POSの導入ガイド

Shopify POSを導入し、実店舗とECサイトを連携する手順を紹介します。

STEP1:Shopify POSアプリを端末にインストール

店舗で使用するスマートフォンまたはタブレットの端末にShopify POSのアプリをインストールします。このアプリはiOSとAndroidの両方に対応しています。

画像出典:App Store

STEP2:Shopifyの販売チャネルにPOSを追加

ここからはShopifyストアの管理画面です。Shopifyアプリストアにアクセスし、「Point of Sale」のアプリをインストールしましょう。これで販売チャネルに「Point of Sale」が追加されます。

画像出典:Shopifyアプリストア

販売チャネル「Point of Sale」の項目にある「ロケーション」を選択すると、POSを導入するストアの所在地を設定できます。「ロケーションを追加」をクリックすれば、新たにロケーションを登録できます。

画像引用:Shopify管理画面

STEP3:商品の販売チャネルに「Point of Sale」を追加

POSで販売したい商品に、販売チャネル「Point of Sale」を追加します。

管理画面の商品管理から、対象商品を選択します。「公開する」の項目内にある三点リーダーをクリックし、「販売チャネルを管理」を選択します。「Point of Sale」にチェックを入れ、「完了」をクリックします。

STEP4:税金を設定

実店舗で販売する場合、商品によっては軽減税率8%が適用されます。対象商品を扱う場合には、税金の設定をしましょう。

管理画面より、「設定」 > 「関税と税金」 > 「地域の設定」 > 「日本」の順に選択します。

「税率と免税」の箇所で税の優先適用を設定します。「+優先適用」をクリックします。

税を適用するコレクションを選択します。この時、軽減税率の適用となる商品のコレクションを作成しておくと楽です。税率は「8%」に設定し、「優先適用を追加」をクリックします。

STEP5:決済方法を設定

前述の通り、日本においては直接連携できる決済サービスはありません。そのため、外部の決済サービスとShopify POSのそれぞれで決済を行ない、データ連携を行ないます。

決済方法の詳しい設定はShopifyの公式ブログを参考にしてください。

STEP6:ハードウェアの設定

決済を行うためのカードリーダーやバーコードスキャナー、キャッシュドロワーなど、ハードウェアをShopify POSに連携します。連携設定は、端末上のShopify POSアプリで行ないます。

連携可能なハードウェアはShopifyのヘルプを参照ください。

STEP7:テスト注文

全ての設定が完了したら、テスト注文を行ないます。

様々な決済方法でも問題なく決済できるか、(軽減税率の対象商品がある場合)軽減税率が適用されているか、在庫連携できているか、など様々な観点で問題ないか確認します。

問題がないことが確認できれば、実際に販売を開始しましょう。

実店舗とオンラインストアを効果的につなげる方法

ストア運営においては実店舗とオンラインストアの相互にいい影響をもたらすよう運用や施策を実施することが重要です。この章では実店舗とオンラインストアを効果的につなげる方法を解説します。

オムニチャネル戦略を採用する

オムニチャネル戦略とは、さまざまなチャネル(実店舗、オンラインストア、SNSなど)において、顧客に一貫した購買体験を提供する戦略のことです。例えば、以下のような方法があります。

  • オンラインストアで購入した商品を実店舗で受け取る(クリック&コレクト)
  • 実店舗で購入した商品を自宅に配送する(シップフロムストア)
  • オンラインストアで見た商品を実店舗で試着する(ショールーミング)
  • 実店舗で見た商品をオンラインストアで購入する(ウェブルーミング)

これらの方法は顧客にとって便利で快適な購買体験を提供するだけでなく、企業にとっても売上や顧客ロイヤリティの向上につながります。

デジタルサイネージやQRコードなどの技術を活用する

デジタルサイネージ(ディスプレイなどの映像表示装置)やQRコードなどの技術は実店舗とオンラインストアの間に橋渡しをする役割を果たします。例えば、以下のような方法があります。

  • デジタルサイネージで商品の詳細やレビュー、関連商品などを表示する
  • QRコードで商品の在庫状況や価格比較、オンラインストアへの誘導などを行う
  • デジタルサイネージやQRコードからSNSやメールマーケティングなどに誘導する

これらの方法は顧客にとって情報や選択肢を豊富に提供するだけでなく、企業にとってもデータ収集や顧客関係管理に役立ちます。

オンラインストアでのバーチャル体験を提供する

オンラインストアでのバーチャル体験とは、顧客が実店舗にいるかのように商品やサービスを体験できることです。例えば、以下のような方法があります。

  • VRやARなどの技術で商品のサイズや色、形などを試すことができる
  • ライブストリーミングやチャットボットなどのツールで商品の説明や質問に答えることができる
  • オンラインストアでの購入後に実店舗でのサービスやイベントなどを提供することができる

これらの方法は顧客にとってリアルな購買体験を提供するだけでなく、企業にとっても差別化やブランドイメージの向上につながります。

Shopify POSでシームレスな購買体験を実現しよう

この記事ではShopify POSのメリットや注意点、連携手順について詳しく解説しました。

今まで実店舗販売していた事業者がECサイトで販売を始める場合でも、ECサイトで販売していた事業者が実店舗で展開する場合でも、Shopify POSは最適な選択肢になるでしょう。

この記事を参考にShopify POSを導入して、シームレスな購買体験の提供を実現してください。