Shopifyのストア分析機能を解説!アプリや外部ツールの活用も紹介

*本サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。

様々な要因が複雑に絡まり、売上や顧客満足度などに影響を与えるECサイト。そのECサイトを成功させるポイントは、データを分析して、改善を行うことにあります。

「どうやってデータを収集したらいいの?」
「ストア分析機能でできることを知りたい」
「アプリや外部ツールを使用して、より詳細にデータを取得したい」

この記事を読むことで、上記のような疑問や課題が解決します。

Shopifyでは、デフォルトでストア分析機能が利用できます。またShopifyアプリやツールを活用することで、ECサイトの改善点をより正確に見つけ出すことができるでしょう。

今回の内容を参考に、ぜひ自社ECの分析と改善に取り組んでみてください。

Shopify「ストア分析」機能でできること

Shopifyでは、「ストア分析」という分析機能がデフォルトで提供されています。この「ストア分析」では、売上情報や注文情報、顧客情報などを確認でき、様々な観点から分析が可能です。

管理画面のメニューバーより「ストア分析」の項目を選択することで、分析データの確認ができます。

画像出典:Shopify

「ストア分析」「レポート」「ライブビュー」は、有料のプラン全てで利用できます。プレミアムプランとShopify Plusプランを契約している場合のみ、さらにレポートをカスタマイズできる「カスタムレポート」も利用できます。

ダッシュボード

管理画面で「ストア分析」のメニューをクリックすると、初めにダッシュボードが表示されます。多数の項目がありますので、主な項目を紹介します。

  • 販売合計
  • チャネル別の売上
  • オンラインストアのセッション数
  • オンラインストアのコンバージョン率
  • 総注文数
  • 平均注文金額
  • ベストセラー商品
  • リピーターの割合
  • マーケティングに起因する販売
  • ロケーション別のセッション数
  • デバイス別のセッション数

どの流入経路が多いか、リピーターの割合はどうかなど、今後の事業戦略やマーケティング施策を検討する上で、重要な情報が多数得られます。

ストアの分析を始める際には、まずこのダッシュボードを使いこなすことから始めてみるといいでしょう。

レポート

「ストア分析」の項目の中に、「レポート」のメニューがあります。クリックすると、様々な視点から集計されたレポートを出力することが可能です。

レポートには、以下の11のカテゴリーがあります。

  • マーケティング
  • 顧客管理
  • 行動
  • 在庫
  • 財務
  • 集客
  • 小売販売
  • 注文
  • 売上
  • 不正注文
  • 利益率

これらのカテゴリーから適切なレポートを出力し、分析します。

例えば、カテゴリーを「行動」で絞り込むと、11つのレポートが表示されます。

「デバイス別のセッション数」を選択すると、サイト閲覧者のデバイス、訪問者数、セッション数などがわかります。

このようなレポートを見て、「モバイルユーザーが多いため、モバイルフレンドリーなサイトにしよう」といった改善に結びつけます。

レポートは期間で区切ったり、前年と比較したりすることも可能です。またレポートをCSVファイルでエクスポートすることもできます。

ライブビュー

「ストア分析」の項目の中に、「ライブビュー」のメニューがあり、クリックすると現在のサイト訪問者の情報を取得することが可能です。

確認できる項目は、過去5分以内の訪問者、売上、セッション数、注文数、アクセス元の国や地域、過去10分以内の顧客の行動データなどです。

この機能は、リアルタイムでサイト状況を確認したい場合に有効です。

例えば、越境ECを行っているストアでは、ブラックフライデーやサイバーマンデーなど、トラフィックが集中する期間の状況を把握するのに役立ちます。

またCMやライブコマースなど、マーケティング施策の即時効果を検証したい場合などにも活用できます。

Shopifyストアの分析方法を解説


ECサイトを成功させる上で、データに基づいた分析は欠かせません。大まかなデータ分析の手順と内容は、以下の通りです。

STEP1:分析の目的を明確にする

まず、分析の目的を明確にすることが大切です。どのような問題や課題、疑問を解決したいのか、それらを具体的に定義しましょう。仮説を立てることも有効です。

例:商品は閲覧されているが、購入まで至らない。そこでユーザーの視点に立つため、どのデバイスで閲覧されているかを確認したい。

STEP2:データを収集する

明確にした目的を達成するためのデータを取得します。Shopifyのストア分析では、データが活用しやすい形に整形されています。

ダッシュボードの情報やレポート機能などを活用して、必要なデータを収集しましょう。

例:「マーケティングに起因するセッション数」のレポートを取得する。

STEP3:データを分析する

取得したデータを元に、分析をします。先入観を持ったり、バイアスをかけないように注意しましょう。また情報の範囲によっては、偏りが出てしまう場合などもありますので、それらにも注意します。(季節性商品など)

例:モバイルからの流入が9割以上のため、スマホを使用して閲覧する人が多い。

STEP4:アクションプランを策定する

分析結果に基づき、アクションプラン(行動計画)を策定します。この時、予算や時間、労力など使えるリソースを把握した上で、実行可能な計画を立てることが大切です。

また常に市場や顧客ニーズは変化するものです。アクションプランには、柔軟性も持たせておきましょう。

例:実際にスマホでサイトを確認して、ユーザービリティを損なっている点がないか確認する。

STEP5:繰り返す

一度のデータ分析で改善点が明確になることや、原因を特定できることは少ないでしょう。様々な要因が影響する場合も多いため、観点を変えて分析を繰り返すことや、さらなるアクションプランを検討することが重要です。

例:実際にスマホで閲覧してみると、商品画像が小さくて見づらかった。また説明文が長く、スクロールが多くなっていた。これらを改善する案を検討する。(STEP4に戻る)

分析アプリと外部分析ツールを活用して詳細分析

Shopifyのデフォルト機能でも十分にデータ分析が可能ですが、より詳細に分析するためには、Shopifyアプリや外部ツールを活用することもおすすめです。

Shopifyの分析アプリ

Shopifyでは、分析を助けるアプリが多数提供されています。ストア分析機能を補完するのに最適なアプリを、2つ紹介します。

Recoket

画像出典:Shopifyアプリストア

Recoketは、日本語で利用できるヒートマップツールです。ヒートマップとは、Webサイト上のユーザー行動を色の濃淡で視覚的に示す分析ツールのことです。これにより、よくクリックされている領域などが、一目でわかります。

録画機能もあり、サイト内におけるユーザーの行動を視覚的に分析することも可能です。

無料で利用を開始でき、ページビュー数、保存期間などを元に、月額5ドル、15ドル、35ドルのプランが用意されています。(2024年2月時点)

このアプリには、14日間の無料体験期間が用意されています。

Better Reports

Better Reportsは、高機能なレポート作成アプリです。Shopifyのストア分析機能にあるレポートも十分実用的ですが、さらに詳細レポートを取得したい、という大規模事業者に最適です。

このアプリではテンプレートのレポートがありますが、カスタマイズも可能なため、自社ECの課題に合わせてデータを取得することができます。

日本語には対応していないので、注意してください。

料金は契約しているShopifyのプランによって異なり、Basicプランでは、月額19.9ドルです。(2024年2月時点)

外部分析ツール

外部分析ツールとしては、有名な「Googleアナリティクス」と「Googleサーチコンソール」を紹介します。

それぞれのツールの導入方法については、以下の記事を参考にしてください。

Googleアナリティクス

画像引用元:Googleアナリティクス


Googleアナリティクスは、Webサイトのトラフィック分析を行うためのツールです。訪問者の行動や流入経路、ページ滞在時間など、サイト利用に関する豊富なデータを取得でき、マーケティング戦略やコンテンツ改善に役立てることができます。

また特定の広告キャンペーンがどれだけのアクセスを生み出したか、その後ユーザーはどのようにサイト内で行動したかなどを深く掘り下げ、広告改善に役立てることが可能です。

Googleのアカウントがあれば、無料で利用できるため、まずはサイトに設定しておきましょう。

Googleサーチコンソール

画像引用元:Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールは、Googleの検索結果において、Webサイトがどのように表示されているかを確認し、SEO対策(検索エンジン最適化)をするためのツールです。このツールを使用することで、サイトの検索トラフィック、表示回数、クリック数、検索クエリ、そしてページの検索ランキングなどを確認できます。

Shopifyのストア分析機能では得られない、WebサイトのSEO評価、インデックスの問題、ユーザビリティの問題などを特定し、対処することが可能になります。SEO対策に力を入れたいストアにとっては必須のツールと言えるでしょう。

Googleサーチコンソールも無料です。

データを分析して、Shopifyストアの課題を解決しよう

この記事では、Shopifyのストア分析機能の解説や、分析方法、アプリや外部ツールについて紹介しました。

分析機能やツールで取得したデータを活用すれば、売上の最大化や顧客満足度の向上、市場競争力の強化など、ECサイトの課題解決が可能です。

今回の内容を参考に、さらなるビジネスの成長に向けてデータ分析に取り組んでみてください。